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ユーザーの声1

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アーチャンレセプト16年間の使用経験

隈部医院 隈部 力

【はじめに】

   当院は熊本県菊池市に開院している。 車を20分程度走らせると菊池水源があり、夏の観光避暑地として九州では有名である。 温泉街もあり週末は県外からの観光客で少なからず賑わっている。 市街地は小さく、当院から自転車を2~3分走らせると周りは水田である。 清らかな水は良質の米を育んでくれており、患者さんからお裾分けをいただくこともある。 この様な田舎で細々と内科系診療所を開設している。 外来診療のみで入院はない。 場末の診療所であることに間違いはない。

【レセコン使用歴】

   1995年に諸事情のため亡父が創設した診療所を後継した。 当時、当院は手書きによる診療報酬明細書作成であった。 大学勤務時はレセプト請求に関する知識は乏しく、古参の事務員さんにレセプト作成手順を教えてもらいながら当院に関係する診療報酬請求の基本を書籍で学習した。 何となく診療報酬請求の概要が理解できたところでレセコン導入の検討を行い、1996年よりアーチャンレセプトを使用して現在に至る。

【アーチャンレセプト導入の動機】

   私のパソコンに関する知識はワープロソフト、プレゼンテーションソフト、データベースソフトを必要最小限に使う程度のもので詳しくない。 レセコン導入検討を行った当時は、カタログを入手し、知り合いの医療機関に問い合わせを行い見学もさせていただいた。 雑誌でレセコンや電子カルテ関係の特集号が発売になると何度も読み返した。 大手メーカーの情報が多く、各レセコンシステムがそれぞれに立派に見えた。 どれもこれも目移りして、レストランに食事に行き、メニューの美味しそうな写真を見てオーダーを決めかねる状態に似ていた。 徐々に導入費用、法改定毎のソフト入れ替え費用、保守契約料などの諸経費が明らかになってくるとその高額さに驚いた。 しかし、その額が相場と言われると知識の無い私には了承せざるを得ない状況であった。
 
   そこで、大学勤務医の頃より私物のパソコン購入、調整をお願いしていたコンピューター専門店にレセコン導入を相談したところ、アーチャンレセプトの存在を教えてくれた。 その時に私が魅力に感じたことは、レセコンソフト自体の購入でありパソコンは自分のMacintoshを使えること、使用周辺機器も自由であること、ソフト料金および保守契約料等の設定も他社と比較して格段に納得できる金額であることであった。 また、ソフトの基本構築に株式会社フォーディーの総合開発プラットフォームソフトの4Dを使用していることにも安心感があった。 4DがプラットフォームであればMacintoshまたはWindowsに関わらず動作はできると思い、定期的なパソコン本体の更新や追加の場合においてMacintosh、Windowsの選択に悩むことなく自分好みのパソコンを使用できるであろうと考え、ほぼ即決で導入を決めた。

【地元以外の業者から導入するにあたり、不安や苦労はなかったか】

   全く不安がなかったと言えば嘘になるが、普段より使い慣れたパソコン本体にインストールしての使用で電話サポートもあり何とかなるだろうと楽観的であった。 苦労といえば苦労になるが、全くの開始時点ではパソコンに精通していない自分にとって、マニュアルを読みながらの初期導入と基本操作のマスターには時間を要すると思われた。
 
   そこで、有償にはなるが直にインストラクターの方に2日間の手ほどきをしていただいた。 意外と操作は簡単であり、これで初診から診療報酬請求までの基本を無理なくマスターした。 基本をマスターすると疑問点に遭遇した時も自分でマニュアルを確認し理解することも比較的に容易となった。 また、無償の電話サポートが丁寧であり、今は何かあると電話で済ませることが多い。

【アーチャンレセプトを導入してみての感想】

   私が基本をマスターし、若い事務員さんと年配の看護師さんに入力法を教えた。 若い事務員さんは最初の2~3人分の入力には時間を要したが、その後は速やかな入力となった。 年配の看護師さんはパソコン使用歴が全く無しの状態で、電源の入切りからのスタートであったが、数人分入力を教えるとスローペースながらも問題なく入力するようになった。 他社のレセコンソフトを使ったことがなく比較の対照がないのだが、取りあえず診療報酬請求は問題なく行っているので特別な不満はない。 些細なことではあるが領収書のレイアウトや文字フォントの変更など、ふと思ったことを相談してみるとプログラム担当の皆さんは真摯に対応してくれている。
 
   16年間を振り返ると、月末から電卓片手に手書きの診療報酬請求明細書を皆で苦労して作成していたのが、レーザープリンターから診療報酬請求明細書が連続して印刷されてきた時の感動を忘れない。 インターネットを介したオンライン請求が可能となり、診療報酬請求明細書を印刷することなく、パソコンのマウスをクリックすることで請求完了となった時は時代が変わったと実感した。 数年前までは法改定やソフトの更新があるとMOディスクで更新ソフトが郵送されてきていたが、インターネットが普及し、接続が電話モデムからISDNに替わり、光ファイバーになった現在はFTPサーバーを介して数秒で更新ソフトがダウンロードできる。 ソフトの入れ替え作業も格段と簡単になった。 私の診療を時代の流れに乗ってアーチャンレセプトが支えてくれていることは間違いないようである。

【アーチャンレセプト購入、買い替えを検討されている先生方へ一言】

   どのメーカーのレセコンにも長所、短所があるかと思います。 また、使用される先生や入力担当の方によりその感じ方は千差万別と思います。 取りあえず使ってみないと自分の医療機関に合うか否かわからないでしょう。 使ってそれに慣れようとするのも一つの手段ですし、しばらく使って気に入らなければ他社に乗り換えるのも一つの手段でしょう。 レセコン費用をどの程度にするかは諸先生方のお考えに由ると思います。 私の診療所は田舎の小さな診療所です。 さほど患者数も多くはありませんので毎月の収入は限られています。 限られた収入の中でレセコンの費用をどの程度の割合にするかは大切な問題でした。 アーチャンレセプトの場合、オプションの追加により導入初期費用、保守契約料は変わりますが、当院では無理なくやってきています。
 
   パソコン本体は進歩が早く、消耗品と考えていますので比較的安価な機器を数年毎に更新しています。 データのバックアップは外付けハードディスクを用い、できるだけデータを分散保存しておきたいと考えまして曜日毎に午前、午後のフォルダーを設けてデータのバックアップをしています。 外付けハードディスクは性能も年々と向上し価格も安くなりましたので気が向いた時に買い替えています。 パソコン本体と周辺機器は古くなるほど故障への不安が付きまといます。 アーチャンレセプトはソフト+ハード機器のセット商品ではなく、ソフトの購入ですのでハード機器を個別に適宜に更新できる点も魅力であります。

【さいごに】

   パソコンソフトにエンドポイントはなく常に進歩が必要と考えています。 ユーザーとスタッフが互いの情報交換を行うことで、些細なことからでも目から鱗が落ちるようにアイデアが出てくることがあるかと思います。 快い電話サポートやプログラムのカスタマイズなど日頃より頻回にお世話になっており、誌面を借りてスタッフの皆様に深く御礼申し上げます。
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